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プレミアムリーグ日本圧勝!
2019年9月8日に、日本武道館で行われた空手のプレミアリーグ東京大会最終日で各種目の決勝が行われ、形は男子が世界選手権3連覇中の喜友名諒(劉衛流龍鳳会)、女子は元世界女王の清水希容(ミキハウス)が優勝した。このプレミアムリーグは、2020年のオリンピックを見据えた大会であり、その動向が世界中から注目されていた。この勢いを駆って2020年の東京オリンピックでも日本勢は、圧勝をおさめることができるか?
組手では、男子84キロ級において荒賀龍太郎(京都、荒賀道場)、75キロ級の西村拳(チャンプ)、67キロ級の五明宏人(ALSOK)、女子68キロ超級の植草歩(JAL)が頂点を極めた。
今回空手が、オリンピックで行われるということで世界中で注目されている。ただ空手といっても大きくわけて二種類の空手があるということを多くの人は知らないだろう。これは、武道を多少なりともやった経験のある人なら知識として知る人もいるのだが、武道や格闘技なんか興味はないよという人々にとっては何の話ですかという感じだろう
伝統派空手とフルコンタクトカラテ
日本には、今大きく分けて2つのスタイルの空手がある。実際には、それはもっと細分化されていたり、同じ会派や流派であっても複雑な組織を形成しており一概にこれが正しいということは言えないのだが、ここでは分かりやすく簡単に説明させていただくことにする。伝統派とは、空手の型や組手を重視しており、危険防止のため直接相手の身体に攻撃を当てないことを一つのルールと定めている。それが、一般的に言われる「寸止めルール」ということになる。それに対して、戦後独自の空手観に基づき相手に実際に拳を当てるところに空手の真髄があるとして、「直接打撃制」を提唱したのが、大山道場(のちの国際空手道連盟)の大山倍達であった。「寸止め空手」と「直接打撃制空手」という2つに分類され。「伝統派」あるいは「寸止め」空手に分類されているもののなかで大きな団体は、2020年のオリンピックに参加する公益財団法人全日本空手道連盟(全空連)や日本空手協会などがある。それに対して「直接打撃制」または「フルコンタクト制」を行っているのは、極真空手(国際空手道連盟極真会館)を代表として中傷数多くの団体が存在する。そうした日本全国にあるフルコンタクト系の空手団体をまとめオリンピックで「寸止め」以外に「フルコンタクト」制の大会も開催すべく動いていたのが、新極真会の緑健児であった。緑健児は、2013年に公益社団法人全日本フルコンタクト空手道連盟を組織した。この本部事務局は、新極真会総本部内に置かれている
2020年フルコンタクト空手は採用されず!
こうした働きかけがあったが、2020年のオリンピックでは、フルコンタクト制の空手は
採用されなかった。現実的には、全世界において「フルコンタクト空手」を学ぶ者の数は、「伝統派」あるいは「寸止め派」の空手を学ぶ者の人口にくらべて優るとも劣らない人口を確保しつつあるが、そこには政治的、国家的などさまざまな問題が絡んでいると言われている。こうした流派や派閥、スタイルの問題は、決して簡単な問題ではなくこれから先もそうしたさまざまな団体が、大道団結することは極めてむずかしいとも言われている。
最新NEWS
先日行われたプレミアムリーグの模様は以下の日程でテレビで放映される。
フジテレビ(地上は・東京ローカル)録画
9月16日(月)15:50~16:50
BSフジ(BS) 録画
9月23日(月)18:00~19:00
NHKBS1(BS) 録画
10月頃(予定)19:00~20:50(予定)
詳細が分かり次第お知らせします。