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一番大切なのはステップ
芦原空手のサバキをマスターするのに、まず小手先のテクニックより、まずステップを身につけることが大切である。
敵から目を離さず、身体の力を抜いて身構えること。
力んではいけない。力むと、上半身特に肩が力んでしまう。そうすると下半身が、相手の動きについていかなくなる。
脇をしめ、動きやすいようにヒザにゆとりを持たせるようにするとよい。
攻撃してくる相手には、次の4つのポジションを取ればよい。
左サイドステップで敵の左サイドポジションを取る。(①のポジション)
左足を小さく左斜め前へステップした後、素早く右送り足を引いて体をかわす。
突進してきた相手に対してはこの位置を取れば、右のパンチでも右の蹴りでも
カウンターで出すことができる。
さらにこの位置から左足を軸にして大きく右足を送りながら体を大きく半回転
させれば、完全に相手のバックを取ることができるのである。
ここまでポジションが取れれば、こちらのなすがままだ。
髪の毛をつかんで、後頭部にヒザ蹴りをぶち込むことも可能になる。
写真は、後頭部へヒザ蹴りを決めている。
右サイドステップ
右サイドステップは、左足を小さく右へ踏み出す。右足を送りながら体を捌く。
ここから、右足を右斜め前にステップして、左足を引き付けながら半回転すれば、右バックがとれる。
どんなに体力差があってもこのようにポジションが取れれば、必ず勝機をつかめる。
芦原空手には、もったいぶった秘伝などはない。
あるのは、科学的、合理的な身体機能の活用方法である。
きちんと練習すれば、誰でもできるし、誰でも強くなれるのである。
うまく相手のサイドやバックのポジションが取れたらどうするか?
それから先は、どう反撃すれば良いのだろうか?
その次にすべきことは、パンチでもいいし、ヒザ蹴りでもいい、さらには頭突きでもいいので、自分の得意とする技を身につけることが大切である。そして、自分に有利なポジションを取ったあとに、その自分の得意な技を使う一連のコンビネーションをマスターして使ってみるのである。それ以上、もっと本格的な技を身につけたいとなれば、それ以上は道場に通って学ぶのが一番だろう。このポジショニングで大切な事は、相手(敵)と正対しないということである。つまり相手と普通に向き合った状態では、五分と五分であり、早い方、腕力のある方が勝つ。正面から行かず、斜めから横からあるいは、回り込んで相手の背後から攻撃できれば、自分の勝てる可能性は格段に上がってくるのである。危険を排除し、自分に有利なポジションを取ることが大切なのである。