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ナイハンチとは何か? What is Naifanch ?

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本部朝基

※写真の著作権許可を得た写真です。

ナイハンチは、別名ナイファンチとも呼ばれる沖縄唐手の型である。首里手の大家であった屋部憲通(やべけんつう)は、「空手の型は、ナイファンチに始まり、ナイファンチに終わる」という名言を残している。特に首里手、泊手では、この型を基本を学ぶ上で大変大切な型であると位置づけている。

 

戦前の日本において「日本最強の空手家」と言われた本部朝基は、日本の空手史上初となる組手に関する著書『沖繩拳法 唐手術 組手編』などを出版したことでも有名な空手家であるが、その強さの基本はナイファンチという型の反復であったという意味の言葉を残している。

 

現在、沖縄のさまざまな流派においてこのナイファンチという型は、学ばれているものの、各流派によって型が違っている。その違いも小さなものから、まったく違う型ではないのかと思わせるものまである。

 

基本ナイファンチの初段の型においては、初動はかならず自分の右方向へ動くものがほとんどである。実際多くの流派において、その動きは右へ動くことから始まるものであるが、ごく一部の流派では、この型を左側への動きから始める。足の踏み込み方から手の動きまで似ているようで、沖縄で行われているナイファンチには、いろいろな違いがあることがわかっている。現在では、どのナイファンチの方が原型であるのか調べる事はきわめてむずかしいと思われる。現在、某流派のA館長は、ナイファンチの本質は人間の骨格や腰の動きをより自由に開放してやることによって、人間の持つより大きな力を使えるようにする事ではないかという説をとなえている。